御旗講みはたこう

名店集う「御旗講」は、もてなしの心で天神祭にご奉仕

御旗講(みはたこう)は大阪府内の飲食店有志で構成される職業講です。個人、法人・団体およそ80名(店)、15名の役員が中心となり運営されています。
宵宮(24日)・本宮(25日)の2日間、境内に鳥屋を設(しつら)えて、菅原道真公の掛け軸と、公をお守りする形で錦旗と盾鉾を展示します。鳥屋とは境内で天神祭にご奉仕する小さな幕営で、御旗講の他にもいくつもの鳥屋が並びます。

錦旗の台座には小車輪がついており、本宮の日はお参りする方のために1対を鳥屋に残し、もう1対が陸渡御で行列の一角を担います。
船渡御では講で船を出し、最後の宮入までご奉仕しています。御旗は天神橋のたもとに置き、船に御旗講の名入りバルーンを掲げて出航します。船内で用意されるお弁当は本吉兆の口取りと大阪竹葉亭の鰻という豪華さです。

※当屋とも。鳥屋の表記は講提供資料「御旗講」より

鳥屋(御旗講)

御旗講の歴史

御旗講の起こりについては、江戸時代に料理店の株仲間で祭りの手伝いをはじめたのがきっかけと言われます。料理店の職業講が御旗を掲げることとなった理由は定かではありませんが、明治20(1887)年の資料では御旗は「菅前講」によって行列に加わっており、何らかのいきさつで講と旗を引き継ぐため、御旗講が発足したと推察されます。

その後の資料を追うと、大正9(1920)年の『天満宮御祭禮用什器明細録』の帳面に「大阪料理飲食業組合 有志中」、大正10(1921)年に描かれた大絵巻に「大阪料理飲食業組合」の名入り大提灯を掲げて紅白の錦旗と盾鉾を捧げ持つ一団などが、講の前身を示すものとして残っています。そして大正15(1926)年に当時の大阪の一流料亭が発起人となり御旗講が成立。現在も天神祭を支える講社として活動を続けています。

講元からのメッセージ
講元:田頭 泰

天神祭は1000年以上の歴史を持ち、全国からこの祭りを見に例年100万人以上が訪れる、大阪の大切な文化です。われわれ御旗講もその一翼を担っております。
飲食店が主体となっている御旗講では営業のかたわらで、さまざまな準備から鳥屋の設置、陸渡御および船渡御のご奉仕、宮入り、最後の撤収まで、役員を中心に講の皆が協力して行なっております。また船渡御の船にはお食事とお飲物をふんだんにご用意しておもてなししております。乗船なさった方に「ああ、ええお祭りやった」とおっしゃっていただけるよう、役員一同、精一杯務めてまいります。

乗船券のお問い合わせ先
御旗講 事務局(大阪料理会館 内)
メールアドレス:info@orkk.co.jp(@は半角に書き換えてください)
※メールにてのみ対応いたします

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